「妻のトリセツ」から学ぶ、夫婦生活を改善するヒントを感想と共に紹介


会社員のツルさん、取引先の方との談笑中に「妻のトリセツ」という本を紹介されました。情報番組でも紹介された本です。おすすめされた物はその場でネット購入してみるというライフハックを実践しているツルさんは大変金欠なわけですが、ぜひ皆さんにも知ってもらいたいので読んでみて学んだことを紹介したいと思います。
 

「妻のトリセツ」ってどんな本

著者は、人工知能の研究を行う脳科学者 黒川伊保子さん

脳科学の観点から「女性脳」「男性脳」を分析。夫婦生活において妻を怒らせる原因とその攻略法をロジカルに、ユーモアをまじえて解説している「夫」向けに書かれた本です。思わず「そうそう」と共感してしまう具体例や「ちょっと大げさすぎるだろ」と感じるような女心の解説など、感情移入をしていっきに読めてしまうと思います。

新婚夫婦であればこれから起こる困難への予習として、熟年夫婦であればこれからでも遅くない、関係の修復に有効かもしれません。ちなみに私にこの本を紹介してくれたのは当時60歳の方です。

心に響いた言葉を紹介

女性の無駄話は「知のプレゼント交換」

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

「女性脳」は共感力が強い。会話に求める物も「共感」なのだそう。女性同士の「こんなことがあった」「あんなことがあった」というマシンガン報告会も、共感しあうことで『とっさの知恵』として頭にインプットしている。

他人の出来事でも自分の経験として引き出しにしまうことができるので、この「知恵」が子どもを危険から守り、夫の将来の介護に役立つ。らしい。

読んでいて少し笑ってしまいましたが、夫婦の会話においても妻が求めるのは「アドバイス」ではなく「共感」である。というのはかなり正しいのではないでしょうか。
 

気が合わないのは生物多様性の論理に則っている

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

種を残すことが生命の根本使命である。感性が違うほど子孫の生存可能性が高くなることを本能的に知っているからこそ、夫婦は気が合わない。
 

話し合いは得られるゲインを提示しよう

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

意見が割れた時には男性の得意な?ビジネスプレゼンに引き込もうと記されています。男性は相手の意見への否定や粗探しが好きです。そんな後ろ向きな議論ではなく、こうすることで得られるゲイン(利益やメリット)についてを語り合うのはとても前向きで良い。
 

妻と娘が対立したとき父親のやるべきことは、どちらが正しいかをジャッジすることではない

妻を侮辱する夫の対応は子を幸せにしない

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

問題解決力に長けた「男性脳」は本能的にどちらが正しいかを判断したがる。ましてや夫婦仲に溝がある場合、夫は妻を責めがち(妻が正論でも)

娘が正しかったとしても、『ママを侮辱した時点でお前の負けだ』『大切なママをに酷い口を利くことをパパは許さない』という毅然とした態度が両者にとっての最適解となる。

どんなに反発をしても母を大切にする父を娘は嫌わない。これは性別が入れ替わっても必要なことだと感じます。互いの陰口を子どもに聞かせる親にはなるまいと。
 

父は息子が目標にできる「行き先」であるべき

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

「男性脳」は空間把握に長けている。物の位置関係に敏感で地図を読むのも得意です。ゆえに人間同士の位置や序列が気になり、常に目的地を意識して生きているそう。

自分の行き先が父ならば、良い背中を見せてあげねばと背筋も伸びますね。
 

自分を大切にすることが種の保存につながる

『妻のトリセツ』黒川伊保子(講談社+α新書 )

男の子が車や電車に夢中になっている時、女の子はぬいぐるみを抱きしめながら『自分』を感じている。心と身体の健康を守ることが子孫を残すための本能であるという内容です。命がけで子どもを産む女性の偉大さ、改めて大切にすべきだと感じる言葉でした。
 

感想とまとめ

なかなか賛否ある本ではないかと思います。もちろん全ての女性に当てはまるものではないですが、「妻の本心はこうなのかもしれない」と意識するだけで少し行動が変わるかもしれません。ジェントルマンに近づくと思えばマイナスではありません。

この本を参考にひとつ実践してみたことがあります。

ある日の休憩中、妻が店の接客の対応に腹を立てていることをメッセージで送ってきました。いつもなら「一日に何百人も相手してるんだから大目に見てあげなよ」だったり、「俺だったらこうするね」なんてアドバイスをしてしまいがちです。

今回は妻のトリセツよろしく「共感」を大いに実践。
「ホントあったまくるな!なんやねんそいつ!だっふんだ!」
全てのメッセージに対して妻を超える熱量で応戦。するとどうでしょう、「すっきりした、一緒に怒ってくれてありがとう」と感謝されてしまいました。

そういうことだったのか・・・

ツルさんは察し、またひとつ世界の謎を解き明かしたのです。

どんな本にも学びがあるものです。夫婦関係だけでなく、男女関係に活かせる要素も多いのではないでしょうか。関係を変えるきっかけになるかもしれません。